理学部_学部ガイド2024
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­専門職を目指して­3 学生の教育を教員と協力して行うことで、教育能力を伸ばすことができます。1 学部3年次までの成績が優秀な学生は、4年次をスキップして大学院へ進学することができます。2 福岡大学や日本学生支援機構の奨学金を受けることができます。日本学生支援機構の第一種奨学金では、成績優秀者には返還が免除される制度もあります。ティーチングアシスタント(給与制)33進出しています。地球圏科学科で学んだ自然に対する幅広い士)でさらに専門性に磨きをかける必要があります。ライダーによるエアロゾル、雲の観測ミツバチの脳内ニューロン南極の無人航空機観測藤井 香名 さん(2018年地球圏科学科卒)福岡管区気象台気象防災部予報課奨学金発生生物学 生物のパターン形成について研究しています。1つは、アフリカツメガエル胚の3次元構造の形成で、特に、背腹軸の形成について研究しています。もう1つは、蝶の翅の紋様形成で、蛹の期間に物理的、薬理学的処理をして紋様を変異させ、その変異から紋様形成機構を研究しています。大気環境物理学 大気中にわずかに含まれているさまざまな成分について遠隔的な観測(リモートセンシング観測)を行っています。福岡の都市大気環境、黄砂・汚染大気の飛来などの半球規模の現象、熱帯・北極を含めた地球規模の物質循環などが研究対象です。福岡を含めて世界の様々な場所で観測を行っています。恐竜・進化学 国内外の化石をあつかい、分類、進化、形が持つ機能などを研究しています。化石をクリーニングし、外観や内部構造を調査して、近縁な分類群と比較しつつ、特徴を記載します。すでに採取された、博物館にある化石を研究させていただくこともあります。生きている動物からも学び、化石に応用しています。進化脳科学 動物は地球上のさまざまな環境で進化してきました。その過程でどのような変化が脳に生じ、その変化がどのように環境認識や適応行動に役立ってきたのかをさまざまな動物を用いて調べています。また環境DNAを用いて、福岡都市圏の植物多様性の評価とその保全につながる活動を産学官協同で行っています。大気微粒子動態学 黄砂、PM2.5、オゾンホール、温暖化、酸性雨などは、すべて大気中の微粒子が関与しています。大気浮遊微粒子が大気環境変動に及ぼす影響を理解するため、気球や無人航空機などを用いて浮遊する微粒子を地球規模で観測・採取、その成分の電子顕微鏡分析などを行っています。地層学・古生物学 地層の記録を、層序学や古生物学の手法を用いて時系列的に解析し、それを基にさまざまな地質イベントの要因を明らかにする研究を行っています。世界各地の石灰岩から産する有孔虫類、深海や湖成層にみられる縞々の地層とそこから読み取るリズムや地層の形成過程が主な研究対象です。卒業生から一言 地球圏科学科の魅力は、自然科学を幅広く学べるところにあると思います。私は元々気象に興味があったのですが、1、2年次の間に生物や地学、化学などの分野を幅広く学ぶことができたおかげで地球というシステムへの理解が深まったと感じています。座学の講義だけでなく毎週何らかの実験やフィールドワークがあるので、実際に自分の目で見て、手を動かして知識を得るという経験がたくさんできたのもよかったと思います。 3年次に地球惑星気象学研究室に配属になってからは、気象データを解析するためのプログラミングを学び、気象庁が提供するデータを使って日本の梅雨期降水量と夏季アジアモンスーンによる水蒸気輸送量との関係について研究を行いました。専門の講義や研究を通じて得た知識は、気象台での業務にもちろん役立っています。ただそれだけではなく、自分の頭で考え試行錯誤しながら研究を進めたり、ゼミなどで自分の研究内容を論理的に説明したり、そういった経験が社会人として仕事をする上で大きな糧になっていると感じています。研究は大変なことも多いですが、本気で取り組んだ分だけ自分の力になるので、ぜひ主体的に楽しんでみてほしいと思います。大学院進学・勉学をサポートする制度飛び級制度

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