理学部_学部ガイド2025
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生物・生命領域地球・環境領域32細胞生物学 細胞が動くしくみや神経系の機能を調べています。研究の材料は神経細胞と神経組織で、神経細胞から神経突起が伸長する過程の観察や生物個体の神経組織の観察を通して、動きに関わる細胞内の構造やその構成タンパク質そして伸長した神経突起が形成する神経回路の機能を解析しています。地球惑星気象学 地球や惑星の大気中には、対流・波動・渦といった様々な流体現象が発生します。これらの現象について、そのメカニズムを調べるために、数値シミュレーションやデータ解析を行っています。また惑星大気の変動をモニターするため、木星などの惑星の可視近赤外観測を行い、惑星の雲層構造や大気運動の解析を行っています。火山・地殻進化学 マグマは地球深部から表層の物質循環の担い手です。マグマが冷え固まってできた火成岩を対象として、フィールドワークや化学分析を行い、火山活動史、マグマの成因、物質循環に伴う大陸地殻やマントルの化学的進化プロセスを明らかにしようとしています。行動生物学 行動生物学研究室では、社会性昆虫であるミツバチのコロニー内でのコミュニケーション行動に着目して研究を進めています。現在の主要な課題は、コロニーの維持に関係する社会行動の調節に関わる振動シグナルの特徴や発信および受信のしくみ、またその働きを、行動観察や行動実験、また古典的条件づけや道具的条件づけなどの学習実験をとおして解析しています。発生生物学 生物のパターン形成について研究しています。1つは、アフリカツメガエル胚の3次元構造の形成で、特に、背腹軸の形成について研究しています。もう1つは、蝶の翅の紋様形成で、蛹の期間に物理的、薬理学的処理をして紋様を変異させ、その変異から紋様形成機構を研究しています。地球流体力学 地球や他の惑星の大気、海洋、マントルなどの流れは、いずれも自転と重力の影響を受けています。水槽や風洞でこれらの影響を取り入れたモデル実験を行うと、自然界とは規模が全く違いますが物理的には同じ流れを生じます。私たちはモデル実験による流れの構造や性質を調べることで、自然界の流れを解明しようとしています。地殻流体力学 地球内部および表層の水や炭素質物質は、地殻活動や地球環境に深く関わっています。温泉・地下水や火山流体などの地殻流体の観測や、岩石・地層・堆積物に保存された炭素質物質の分析を通して、地殻内での流動機構や地殻表層における水・炭素循環システムの構築に取り組んでいます。地球圏科学科卒業研究

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