理学部_学部ガイド2025
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ミツバチの脳内ニューロン細胞内のミトコンドリアの様子南極の無人航空機観測ライダーによるエアロゾル、雲の観測33進化脳科学 昆虫は進化の過程で、海産の甲殻類の中から陸上に適応し、気圏環境を認識するための触角を特殊化させました。また最も進化した昆虫は、仲間どうしで協力し合う社会を持つようになりました。このような触角の特殊化や社会性の発達に伴う行動と脳の特徴を明らかにするため、行動学的、神経生物学的、分子生物学的研究をしています。大気微粒子動態学 黄砂、PM2.5、オゾンホール、温暖化、酸性雨などは、すべて大気中の微粒子が関与しています。大気浮遊微粒子が大気環境変動に及ぼす影響を理解するため、気球や無人航空機などを用いて浮遊する微粒子を地球規模で観測・採取、その成分の電子顕微鏡分析などを行っています。恐竜・進化学 国内外の化石をあつかい、分類、進化、形が持つ機能などを研究しています。化石をクリーニングし、外観や内部構造を調査して、近縁な分類群と比較しつつ、特徴を記載します。すでに採取された、博物館にある化石を研究させていただくこともあります。生きている動物からも学び、化石に応用しています。細胞動態学(新設予定)植物分子発生学(新設) 私たちの細胞内には、ミトコンドリ 植物は我々の生命を支えなくてはアとよばれる細胞小器官が存在し、生ならない存在です。我々の研究室で存に必要なエネルギーを産生していは、環境変化に対応してたくましく生ます。このミトコンドリアは、私たちのき抜く植物の成長メカニズムを分子レ健康と密接に関係しており、その働きベルで解き明かすことを目的に研究をが低下すると、様々な病気にかかりや行っています。特に、環境応答や植物すくなることが知られています。当研の形づくりに重要な働きをする植物ホ究室では、未だに解明されていないミルモン・オーキシンに着目し、その作トコンドリアの新たな機能を明らかに用機構を分子遺伝学、細胞生物学おすることを目指しています。よび合成生物学手法を駆使した実験から明らかにしています。大気環境科学 大気中にわずかに含まれているさまざまな成分について遠隔的な観測(リモートセンシング観測)を行っています。福岡の都市大気環境、黄砂・汚染大気の飛来などの半球規模の現象、熱帯・北極を含めた地球規模の物質循環などが研究対象です。福岡を含めて世界の様々な場所で観測を行っています。地層学・古生物学 地層の記録を、層序学や古生物学の手法を用いて時系列的に解析し、それを基にさまざまな地質イベントの要因を明らかにする研究を行っています。世界各地の石灰岩から産する有孔虫類、深海や湖成層にみられる縞々の地層とそこから読み取るリズムや地層の形成過程が主な研究対象です。

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